くるみのFB その2

くるみのFBは、鍵がかかっていて見れませんでした

しかし、外側から見れる画像やともだちの顔ぶれを丁寧に追っていきます


くるみはトップの画像では顔出しをしていません

口元から下だけを載せています

薄い唇をやや半開きにして、白いノースリを着て、控えめなピースサインをしている画像。。。

私は、この画像の全体を、以前たしかに見たことがあります!

谷川大輔と一緒に立っていたはずです!


どこかの観光中といった様子で、


くるみははれぼったいまぶたで、


谷川は細い目で、


カメラを見つめていて、


身長差のほとんどない2人は、


それでも幸せそうに見えました


とても、幸せそうに見えました


(『白いノースリーヴ』歌詞 kasuca)





ここで、私が追っている謎の男=谷川大輔だということが確定しました

くるみのFB その1

行動計画を立てた後、私はくるみのFBをのぞくことにしました

彼女のFBを特定するのは簡単でした

あの身長がむだにでかい薬剤師・佐藤のともだちリストに載っているからです


ちなみに、佐藤のアップ内容は・・・


地元のフットサルチームの練習で汗を流す俺!

その後の宅飲みでワイワイやる俺!

自宅で生パスタなんて作っちゃう俺!

新婚旅行でシンガポールに来てます♪な俺!

リア充すなぁ〜って、あんたも既婚かい!

あれれ〜?(←名探偵コナン風に)

佐藤の結婚した日付と、谷川大輔がくるみと結婚した日付が、かなり近いよぉ??

入籍日が、2週間しか違いません

これってアレ?

「え!ナニお前結婚すんの?やっべー、俺もあいつと籍入れるわ!」

とかっていうノリで籍入れた系?

やだな〜完全な横並び意識が、田舎モノの発想だな・・

道外の私立薬科大出てるのに、マロン町の文化は抜けきらないのかぁ

・・とかなんとかやってると、佐藤のFBは発見が多すぎて、全然くるみのページまでたどりつけません!!

くるみのFBについては次回。

行動計画を練ってみた

「のまぐちー 谷川大輔、結婚してたさ・・」

私の暗い口調での報告の電話に、野間口くんは

「やっぱり〜?そうかなって思ったんだ〜」

と、妙にうれしそう・・くっ(怒)

「なんでそんなウキウキしてんだよっ!!」

「いや〜この案件、もう一回警察に行ってみる価値はあると思うよ。

谷川が既婚者だったってことなら、『結婚しよう』なんて他の女性に言うことじたい騙す気があったってことになるからね。

2重に婚姻はできないわけだから」


・・そうなのだろうか?


書類のアドバイスをくれた野間口くんに御礼を言って電話を切った私は、即座に今後の行動計画を練りました


●もう一度札幌○署に行ってみる

●くるみの情報を集める

●地元で頼りになる弁護士を探す

●マロン町を訪問

●知り合いのヤクザに相談


以上5つのうち、どれから手をつければいいのかは分かりません

細野刑事とまた顔を合わせるのは、正直気が重いし、マロン町は遠いから誰かに車を出してもらう必要があります

さまざまに悩みながらコンビニをうろついていると、雑誌コーナーの一冊の文庫本が目にとまりました

タイトルは

『しぐさでわかるアノ人の心理』←うろ覚え

何の気なしに手に取り、ぱらぱらとめくってみると・・

「口元を隠す」

「髪をしきりにいじる」

など、相手のしぐさにどんな心理学的な意味があるのか解説されているようです

ふむふむ、おもしろそうだなぁ、と読み進めました

と、その中に

「顔を動かさず横目でみる」

の項目が!!

そしてこの心理学的意味は・・・

「軽蔑・嫌悪感」

だってよ!

ビッターン(本を床にたたきつける音)!!!

くっそーあいつめぇ!!!

谷川の情報に「既婚者」「嫌悪感」という新たな項目が追加され、私の怒りの炎はさらに燃え盛ります!!!

我、ここに誓う。

行動計画を完璧に遂行することを。

不屈の精神で突き進むことを。

邪悪な蛆虫を完膚なきまでにたたきのめすことを。


・・もはやどっちが悪なのか分からないくらい、私の顔は狂気にゆがんでいました

こわ。

動く眼球

突然、私の頭の中で、ひとつの記憶が、ゆらりと立ち上がりました


ある夜、運転中に谷川大輔が話した「元カノ」の話


「友達から紹介された女の子なんだけどさ、いろいろ世間話していったら、出身地が同じってことが分かって。

で、小さい頃住んでた町も、すっげー近所でさ。

学区は違うから同中じゃなかったんだけど。

更につっこんで話したら、なんと生年月日が同じだったの!

で、更になんと、生まれた病院も一緒!

つまり2人とも同じ日に同じ場所で生まれてて。

これは運命でしょ☆って、結局付き合うことになって・・」


暗い車内で饒舌に話す彼の横顔を、対向車のライトが次々と照らし出しては去っていきました

私はその様子を見ていました

その時、一瞬、彼の眼球だけが助手席の私の方にぐるり・・と動いたのです

まるで、なにかを確認するかのように

薄気味の悪さを感じたのは、私の本能が危険を教えてくれていたのでしょう

しかし、その時の私は、本能からの警告を無視してしまったのでした

マークスの山(上) (新潮文庫)

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くるみの正体

私がマロン町から送ってもらった2種類の書類は、現在私の手元にはありません

ですから、1通目と2通目の書類の正確な名称をここに書き記すことができないのです

1通目が「戸籍の附票」で2通目はなんだっけなぁ・・住民票?

と、このように私の曖昧な記憶を元にしていい加減なことは書けないので、前回の記事では書類名を●●としました


さてさて、マロン町からの2通目の書類・・


くるみが、谷川大輔の「配偶者」の欄に!!

みんな、くるみのこと覚えてる?

アノ「くるみ事件」の女だよ!

あたし、ラインで見たんだ!

細くてストレートの髪してノースリーブが似合ってるんだ!

今は谷川くるみだけど、結婚前は「森野くるみ」だったんだ!

森野くるみ

・・シルバニアファミリーかよっ!!

かわいい名前つけやがって!

しかも、谷川大輔となぜか生年月日が全部一緒なんだ!

なんだこれ!?

運命の相手と結婚ですかーーーめでたいことですな〜

はぁはぁ・・失礼。

以上のように、私は彼が既婚者だったという事実にただただ打ちのめされたのでした

トトロからのアドバイス

一通り私の話が終わると野間口くんは、あの頃と変わらぬソフトな口調で

・できればkasucaの力になりたい

・が、今は自分の抱えている仕事が多く、すぐに手弁当で駆けつける訳にはいかない

・しかし、自分でよければいつでも相談にのることはできる


といったことを伝えてきました

「それで十分だよ。忙しいのにハナシ聞いてくれてありがとね」

「うん、それとね〜、ひとつ気になることがあるんだけど」

「なに?」

「谷川大輔さん?の書類だけど、もうちょっと別のモノ請求してみたらよろしいと思うよ〜 もしかしたら、もっと詳しいこと分かるかも☆」

「え?」

「●●を役所に請求してみて〜ほなまた〜」

野間口くんは抜けきらない関西弁(四国の方々すみません。東日本出身の私には香川の言葉は関西弁にしか聞こえません)で、電話を切りました


電話の後には、うどんだしの香りだけが漂っていた(ような気がした) fin.



早速、私はトトロのアドバイスに従って、マロン町に新たに●●を請求しました

正直、全然期待していなかった●●・・・

しかし、マロン町から届いた封筒を開けると、そこには

くるみ
の名前がありました

野間口くんの近況

野間口くんは、香川県の出身です

香川といえばうどんですが、野間口くんもうどんの如く「もったり」した奴です

トトロのような体型と、おっとりとした性格が持ち味!

正直、海千山千の弁護士には向かないと、当時から私は思っていました


「ちょっと!久しぶり!kasucaだけど!」

「お〜〜久しぶりすぎでしょ、どしたのよ〜」

良かった。

香川のトトロはお変わりなく生息しているようです

「あのさ、ちょっと相談したいことがあるんだ。その前に野間口くんて、弁護士なれたの!?」

余裕がない私は、野間口くんにデリケートな質問をぶつけます

「うん、なんとか今は働いてるよ〜日々勉強だけどね〜」

おぉ、そうか!

でかした!野間口!

きけば彼は今、東京の法律事務所に勤務し、多忙な生活を送っているとのこと

私は、早速彼に「谷川大輔」の件についてギャアギャアと説明を始めました


おそらく、野間口くんは現在、多数の案件を抱えているはずです

睡眠時間も多くはないでしょう

そんな中、このジブリ男は熱心に私の話に耳を傾けてくれている!

話しながら、私はその優しさに涙をこぼしてしまっていました

友情 (新潮文庫)

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