行動計画を練ってみた
「のまぐちー 谷川大輔、結婚してたさ・・」
私の暗い口調での報告の電話に、野間口くんは
「やっぱり〜?そうかなって思ったんだ〜」
と、妙にうれしそう・・くっ(怒)
「なんでそんなウキウキしてんだよっ!!」
「いや〜この案件、もう一回警察に行ってみる価値はあると思うよ。
谷川が既婚者だったってことなら、『結婚しよう』なんて他の女性に言うことじたい騙す気があったってことになるからね。
2重に婚姻はできないわけだから」
・・そうなのだろうか?
書類のアドバイスをくれた野間口くんに御礼を言って電話を切った私は、即座に今後の行動計画を練りました
●もう一度札幌○署に行ってみる
●くるみの情報を集める
●地元で頼りになる弁護士を探す
●マロン町を訪問
●知り合いのヤクザに相談
以上5つのうち、どれから手をつければいいのかは分かりません
細野刑事とまた顔を合わせるのは、正直気が重いし、マロン町は遠いから誰かに車を出してもらう必要があります
さまざまに悩みながらコンビニをうろついていると、雑誌コーナーの一冊の文庫本が目にとまりました
タイトルは
『しぐさでわかるアノ人の心理』←うろ覚え
何の気なしに手に取り、ぱらぱらとめくってみると・・
「口元を隠す」
「髪をしきりにいじる」
など、相手のしぐさにどんな心理学的な意味があるのか解説されているようです
ふむふむ、おもしろそうだなぁ、と読み進めました
と、その中に
「顔を動かさず横目でみる」
の項目が!!
そしてこの心理学的意味は・・・
「軽蔑・嫌悪感」
だってよ!
ビッターン(本を床にたたきつける音)!!!
くっそーあいつめぇ!!!
谷川の情報に「既婚者」「嫌悪感」という新たな項目が追加され、私の怒りの炎はさらに燃え盛ります!!!
我、ここに誓う。
行動計画を完璧に遂行することを。
不屈の精神で突き進むことを。
邪悪な蛆虫を完膚なきまでにたたきのめすことを。
・・もはやどっちが悪なのか分からないくらい、私の顔は狂気にゆがんでいました
こわ。